はじめに – ラジオ体操との出会い
「このままじゃいけない」
健康診断ではいつも血圧が高めと指摘され、降圧剤を処方されたのは数年前のことでした。医師からは「運動と減量が必要です」と言われ、何か始めなければと思っていました。そういえば、高齢者(当時、私は72歳の高齢者)は、よく近くの公園で「ラジオ体操」をしているな、と思っていました。ラジオ体操を調べると、高齢者にとっては丁度良い運動量で、毎日続けると体に良いらしいことが分かりました。運動音痴で、ほとんど運動をしていませんでした。孫とよく行っていた大きな公園で、多くの人が集まってラジオ体操をしているそうだ、と聞いていたので行ってみました。しかし、そこは録音していたものを使って毎朝5:50からスタートのもの。家を5時過ぎに出て、帰ってくるのは6時半ごろになります。それを結構長期間、毎日続けていましたが、あまりに朝が早く、しかも遠い(片道歩いて40分ほど)のでそちらは止めて、少し近いところの公園でのラジオ体操へ切り替えました。ここではラジオ放送でのラジオ体操なので、6:30スタートです。往復1時間ほどで、歩きも6000歩ほどで丁度良く、長く続けていました。しかし、この冬は寒い日が多くて、しばしば零下になっています。せめて、2℃か3℃の日限定で参加するようにしています。
毎朝の習慣が生んだ奇跡
最初の一週間は正直きつかったです。早起きに慣れていない体を無理やり起こし、まだ薄暗い中を公園まで歩いていく。「本当に続けられるのだろうか」と何度も思いました。
でも、公園に着くと、そこには私よりも年配の方々が元気に集まっておられました。「おはようございます!」と明るく挨拶してくれる皆さんの笑顔に、不思議と元気をもらえたのです。
ラジオ体操自体は10分程度ですが、家から公園までの往復が、最初の公園では往復で8000歩ほど。つまり、毎朝1時間ほどの運動習慣が自然と身についたわけです。最初は「運動のため」と思っていましたが、次第に公園の仲間との交流が楽しみになっていきました。
半年後の変化に驚き
ラジオ体操を始めて3ヶ月が過ぎた頃、ズボンのウエストが少し緩くなっていることに気づきました。体重計に乗ってみると、なんと3kgも減っていたのです。
さらに半年後の定期健診では、体重は5kg減。そして何より嬉しかったのは、血圧の数値が正常範囲に戻っていたことでした。
「これなら薬をやめてもいいかもしれませんね」
医師のその言葉を聞いたとき、本当に嬉しく思いました。毎朝早起きして頑張ってきた甲斐があったと、心から思いました。降圧剤を飲まなくてよくなりました。
冬の訪れと想定外の展開
冬になると、さすがに参加者もどんどん減り続けるようになりました。それでも私は「継続は力なり」と自分に言い聞かせ、できるだけ参加するようにしていました。
そして冬の定期健診の日。
「あれ、血圧が少し上がっていますね」
医師の言葉に、耳を疑いました。ラジオ体操は続けているし、体重も維持できています。なぜ血圧が上がっているのでしょうか。
「冬場は血管が収縮しやすいので、血圧が上がりやすいんですよ。特に朝の冷え込みは要注意です」
医師の説明を聞いて、初めて気づきました。私は健康のために毎朝寒い中を歩いて公園に行っていましたが、それが逆に血圧を上げる要因になっていたのかもしれません。
結局、再び降圧剤を処方されることになりました。
ラジオ体操で学んだこと
この経験から、いくつかの大切なことを学びました。
季節による体の変化を理解する重要性 冬は誰でも血圧が上がりやすくなります。寒さで血管が収縮するため、心臓がより強く血液を送り出そうとするからです。特に、暖かい室内から急に寒い屋外に出ると、血圧が急上昇する「ヒートショック」が起こりやすくなります。
運動は続けるべき、でも工夫が必要 医師からは「運動自体は素晴らしい習慣です。でも冬場は時間帯や方法を工夫しましょう」とアドバイスをもらいました。早朝ではなく、日が昇って少し暖かくなってからの運動や、寒い日は室内でのストレッチに切り替えるなどの工夫が大切だそうです。
まとめ
半年間のラジオ体操で5kg痩せ、血圧が下がって薬をやめられたことは、確かに大きな成果でした。でも、冬になって血圧が上がり、また薬を始めることになったのも、大切な学びでした。
健康管理は、一度ゴールに到達したら終わりではありません。季節の変化、年齢の変化、体の変化に合わせて、継続的に取り組んでいくものなのだと実感しています。
「完璧」を目指すのではなく、「できることを続ける」こと。そして、必要なときには医療の力も借りながら、自分の体と上手に付き合っていくこと。それが、本当の健康への道なのかもしれません。
今日も、天気を見ながら、散歩に行くか室内で運動するかを決めます。焦らず、無理せず、でも確実に。そんな気持ちで、これからも健康づくりに取り組んでいきたいと思います。


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